学者、書家を問わず龍門造像記を推奨する人は、書法、運筆の面からその特徴を方筆と説き、激しい用筆、鋭角侵な三角線、右肩上がりの強い構成に注目している。現在、もっとも一般に行なわれるのは"龍門二十品"であるが、結局、これをもって龍門書法の要約、精選されたものと理解すべきであろう。本冊にはその半分の10件をおよそ年代順に収録した。