初めてのパリだったが、街のたたずまいがたちどころに理解できた。なぜなら、50年間フランス映画を見つづけてきて、これまでに何度も見た風景に再会した-そんな思いを抱いたから。初の海外旅行の感動を名優ジャン・ギャバンの思い出とからめ、自筆の絵・写真とともに語り下ろした表題作に、時代小説作家とフランスとの素敵な意気投合ぶりを伝える「あるシネマディクトの旅」を併録。