政治時代去り、経済時代来る。しかるに政治的人物評、今に盛んにして、経済的人物評、多く世に行われず。余の不思議とする所なり。社会は常に無名者に依って進歩を促さる。しかも世界の人物評は、名ある物に媚びて、名なき者を逸するの偏頗あり。余の不思議とする所なり。