行先不明列車として人気を集めた「銀河鉄道X号」に乗り込んだ大学生高沢は、恋人に見送られ上野駅を発った。それが死出の旅となった。その夜彼は轢殺体と化してもう一人の乗客とともに北上川に浮かんだ。銀河鉄道が死神を乗せてきたかのように同夜、北の街で四件の殺人事件が相つぎ、次第に連関の様相を呈し始めた。殺意は、はたして夢の列車で運ばれてきたのか-。