• 著者笠井潔/著
  • 出版社双葉社
  • ISBN9784575233568
  • 発行1998年0月

天啓の器

いまなおアンチ・ミステリーの傑作とされる中井英夫の『虚無への供物』は、最初塔晶夫の名前で発表された。もしこの塔晶夫が実在していたとしたら?作品にとって作者とは何か。作者とは、光眩い天啓を受けとめようと差し出される、粗末な器にすぎないのではないか。『供物』を果てしなく変奏しつつ、この問いを問うメタ・ミステリー。

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