昭和24、25、26年-空前絶後の古書・古文書の受難・乱離の3年間。著者は時代の大渦巻の中で、面向不背、必死に大魚巨鱗を追いつづける。わずか1000日間の所獲は、国宝・重要文化財20〜30点、重要美術品40〜50点、その他無数。さて、どんな稀覯本が、どこから?どんな手順で?価格は?納め先は?隠さず偽らず、生き生きとした具体的な叙述は、本書以外では見られないでしょう。