注意する知覚がはらむパラドクシカルな様態を、近代の転換期を画す三画家の作品-マネ"温室にて"、スーラ"サーカスのパレード"、セザンヌ"松と岩"-のなかに鋭く読み取る。美術史、思想史、科学・技術史、文化史…さまざまな学問分野を越境する、批評精神と歴史研究とが結びついた稀有な成果。図版多数。