大学入試の数学に自信のない受験生やその父母の中には,数学の才能は特別で、これは遺伝によるものと諦めている人が多い。ところが、そうではない、数学的な能力は日常生活をキチンと送れる能力と大差はないのだと著者は力説する。そのため、映画の主人公「寅さん」や一流の数学者に登場願い、その生き方と能力を分析し、また一味違う例題の解法と解説を通して、数学嫌いの読者にやる気と自信を引き出してくれるのが本書である。