いったん「神」と信者たちをコケにした、棄教者のリーダーが戻って来た。脇腹に「聖痕」をきざんで。待ち受ける急進派は、「悔い改め」を社会にもとめる構想をたもち、祈り続けてきた女たちは、集団での昇天を意図する。教会は、再建されうるのか?ノーベル賞から5年、大江健三郎、小説復帰の大作。