植民地支配の後遺症は、一朝一夕になくなるものではない。日本と朝鮮、日本人と在日韓国・朝鮮人との関係を考えるとき、常にこのことが原点として存在する。植民地時代を生きた朝鮮近代史の泰斗が、冷静にその生活実感を文献で裏づけ、問題を整理しながら、新しい隣国関係への教訓をさぐる。