WEB連載で話題沸騰! 40人学級に3人いるのに「誰も気づけない障害」を実体験をもとに描く、 漫画家・千葉リョウコの傑作コミックエッセイ
小学2年生になってもなかなか字が書けるようにならなかった息子・フユ。 ノート1ページの漢字練習に1時間かかる、 黒板の字を写しきる前に消されてしまう…… 他のことは問題なくできるのに、なぜ? と原因を探ってみても、なかなか理由はわからなかった。 フユ小学5年生の夏休み。教育委員会主催の講演会で知った、 「発達性読み書き障害(発達性ディスレクシア)」。
知的発達に問題がなくとも読み書きだけが困難な状況 書いて覚えられない 形がわからないこともあるが記憶ができないこともある 読みは文脈で読めるけど書くほうでは間違える
それはフユの状況にぴったりとあてはまっており、 専門機関の検査を受けてやっと、フユが発達性ディスレクシアとわかった。
障害は、病気ではないので「治る」ことはない。 でも仕組みや特性をよく知って、適切なトレーニングをすれば、今よりも字が書けるようになる。 今、障害に気づけたことに、とても意義がある。 母子二人三脚で、またにぎやかな家族みんなの支えを受けて、 フユの奮闘の日々が始まった。
学校で必要なサポートを受けることは「特別扱い」? 猛勉強して臨んだ高校受験 赤点による進級の危機 将来の仕事はどう選ぶ? ――様々な困難を乗り越え、成長してゆく親子の姿に胸が熱くなる!
30P以上の描きおろし漫画、監修の宇野彰先生(筑波大教授、LD・Dyslexiaセンター理事長)との対談を加え書籍化。
千葉リョウコ 漫画家。千葉県在住。家族は夫と高校生の長男、中学生の長女、小学生の次男とトイプードルの5人+1匹。 長男が小学6年生のとき、「発達性読み書き障害」と判定され、以来、ともにトレーニングや受験に取り組んできた。2017年現在も二人三脚で奮闘中。 エッセイは本作が初となる。
監修:宇野彰 筑波大学教授、NPO法人「LD・Dyslexiaセンター」理事長。 著書に『ことばとこころの発達と障害』(永井書店)、 『小学生の読み書きスクリーニング検査―発達性読み書き障害(発達性dyslexia)検出のために』(インテルナ出版)などがある。