誕生・成人・死などの人生儀礼、祭、年中行事、物語などの民俗宗教は、実は気づかれていないが、我々の心の奥底にひそむ「見えない宗教」となっているのである。しかもこの民俗宗教は政治・社会・経済など種々の分野でたくみに利用されている。本書は、原風景・衣食住・病気・旅・女性そして死生観など直接宗教と関係しない身近な例を通して、我々の心のうちにひそむ見えない宗教の核心に迫ってゆく。