地球規模での環境破壊が問題になり始めた七〇年代、アメリカを中心にエコロジー運動の哲学的・倫理学的基礎の解明をめざして生まれた思想-それが環境倫理学である。本書は、環境倫理学の三つの基本主張:自然の生存権の問題、世代間倫理の問題、地球全体主義の紹介から説き起こし、対応を迫られている様々な環境問題について、どのように対処すればよいのかを具体的に提言する、本邦初の「環境倫理学」入門の書である。