これまであまり語られたことのなかった自伝的な事柄と自らの家系に連なる異能の人々についての省察。震災の傷跡からの奇跡的な復興とその問題点。癒し・ボランティア・家族について広大な地平から見通した諸論考。青春時代に心ときめかした読書体験の詳細と日本語についての透徹した考察。そして、その晩年お互い精神的に深く交歓した須賀敦子や夭折した安克昌をはじめとするかけがえのない師・友人・弟子たちとの交遊。5部構成、全33編よりなる、珠玉のエッセイ集成。