著者のハーペイさんはドイツ人のコメディアン。20歳の頃からテレビ界に入り、人気者のエンターテイナーとしてがむしゃらに走りつづけてきた。2001年、37歳の夏、病気などをきっかけに自分の人生を見つめなおそうと、スペインのサンティアゴ巡礼道、またの名は「聖ヤコブの道」800kmを、一人で歩き通そうとくわだてる。本書は40日にわたってこの巡礼道を歩いた旅の日記であり、コメディ小説のようにも愉しめるノンフィクションだ。神を探し、自分を見つめる心の旅路。ときには鄙びた教会で生と死に思いをめぐらし、ときには居酒屋で仲間と朝まで大騒ぎ。サンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂へたどり着くまでに神は見つかるのか。2007年度ITB(国際旅行見本市)ブック・アワード最優秀紀行文学賞を受賞した、超話題作。