一八世紀、宿命論的世界観から農民を解き放つために著された学校用読本は、当時空前の反響を得た。実科的知識から日常を超えた国家・世界像まで説く読本の内容と流れを追い、当時の世界動向の一中心に近いドイツに展開された民衆啓蒙を分析する。