• 著者森村誠一
  • 出版社角川書店
  • ISBN9784041753071
  • 発行1990年12月

青春の源流 1

昭和18年秋。逢坂慎吉と楯岡正巳は「最後の山行」を敢行した。戦局は苛烈を極めており、学徒動員体制が決定して、二人とも12月入営を控えた寸暇を惜しんでの登山であった。北アルプスを縦走して山を下りた二人の胸中には、途中立寄った山荘の娘・日暮美穂の「卑怯をしても帰ってきてほしい」という言葉が、重く響いていた。そして-。徴兵を忌避し山に隠れ敗戦を迎える逢坂。遠くベトナムで敗れ、ベトミン軍に身を投じる楯岡。ともに希望に燃え山を愛した二人の若者の、戦争に翻弄される鮮烈な運命を描いて、青春の本質を問いかける大河ロマン。

>> 続きを表示