アメリカにおいては、大統領に任用された多数の政治任用者が政府の中枢を占めている。大惨事となったハリケーン・カトリーナの際の対応など、政治任用が政府の政策遂行能力を下げている可能性についてはマスメディアや識者により指摘されてきたが、政治任用の実態を詳細に分析した研究はこれまで見あたらなかった。本書では、政治任用が多用されるメカニズムと政治任用が政府のパフォーマンスに与える影響について、豊富なデータと具体的な事例を用いて分析し、多用される政治任用に警鐘を鳴らす。2008年APSAハーバート・サイモン賞受賞図書、待望の刊行。