本書は史跡と記念碑、墓所と墓地、過去の歴史の現場や現物など、多種多様なモニュメントとメモリーの事例研究であり、時間を超えて伝承される過去の反芻・再発見プロセス、また国民的な空間を越えて広がる、記憶の成層化プロセスを浮き彫りにする。事例研究は、ワシントン家の墓所やミュンヘン聖母教会の皇帝墓、ニューヨークの「黒人墓地」とパリのペール・ラシェーズ墓地など。