駅で行方不明になった母。目撃情報からは母らしき人物の哀れな姿も浮かびあがるが、それ以上の手がかりはつかめない。家族は当たり前のように母から注がれていた愛情と、自分の人生にかまけて母を二の次にしていたことに気づき、母の不在によって初めてその存在の大きさに思い至る。長兄と長女、夫、失踪した母親自身の視線から再生されるそれぞれの人生と無垢の愛。韓国初の世界的ベストセラー小説、ついに日本へ。