• 著者吉川英治
  • 出版社講談社
  • ISBN9784061965553
  • 発行1989年7月

新・平家物語 9

寿永二年は、源平それぞれに明日の運命を賭けた年である。ひとくちに源氏といっても、頼朝は義仲を敵視しているから、三つ巴の抗争というべきであろう。最初の勝機は義仲がつかんだ。史上名高い火牛の計で四万の平家を走らせた倶利伽羅峠。勝ちに乗じた義仲は、一気に都へ駈けあがる。京洛の巷は阿鼻叫喚。平家は都落ちという最悪の事態を迎えるが、一門の心と心は決して同じではない。

>> 続きを表示
    •  
    • この本が読めるところ
    • 借りた人・借りている人