古来、日本人は死後の世界=他界に親しみを抱いてきた。それは外来宗教の受容とさまざまな変遷をへて平安時代に定着する。この他界観を、現世に生きる者の眼で再構成し、そこにこめられていた日本人の思いを追求する。