八丁堀の町医者の娘お紺は、娘盛りの十七歳。その楚々とした風情から、なでしこちゃん、と呼ばれているが、実は大酒飲みの捕物好き。それもそのはず、祖父は"斬られ権佐"のふたつ名を持つ捕物名人。ある日、次兄の流吉が、殺しの下手人として、しょっ引かれたからだまっちゃいられない。岡っ引きの金蔵小父さんを引き連れて、現場にのりこみ真相を探る。人情と恋と家族愛の心温まる時代小説。
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