「活字から声が聞こえる、 若松さんの詩には体温がある。」 谷川俊太郎
「この詩集を読む者は、まず詩情のきよらかさに搏たれる。それはただの純情ではなく、ぎりぎりまでものを考える知性で裏打ちされている。まるで奥深い天上の光が差しこんで来るかのようだ。」 石牟礼道子
泣くことも忘れてしまった人たちへ。 26編の詩を収めた、若松英輔初の詩集。
今日は記念日 あなたとわたしが出会った日 いっしょにお祝いをしたいけれど あなたがいるところへは 行けないから いくつかの言葉を贈ります
ぜったいに独りにしない そう約束したのに 突然 逝ってしまったあなたへ かなしみという 藍色の切手を貼って (「記念日」より)