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  • Author山本周五郎 竹添敦子
  • Publisher小学館
  • ISBN9784094085655
  • Publish Date2010年11月

新編傑作選 4

周五郎時代劇の真骨頂、下町ものの傑作全8編収録!

時代小説という形の中でしか、描くことのできない、真実の人間の生きざまがある。現代劇から時代劇、掌編から長編と、多彩な作風を持つ周五郎が、「下町もの」の中で描いたのは、まさに裏長屋、岡場所、居酒屋などという場所でしか息づくことのできない、江戸町民の切ない姿だった。ここに描かれた男たち女たちの真実の生は、今も我々に無限の共感を呼び起こす。 夜の屋台店に交錯する人々の姿が切ない「夜の蝶」、故あって無為の日々を送る男の落魄と再生を描く「凍てのあと」、檜にはなれないあすなろに託した若者の生き様「あすなろう」、ささやかな幸福にも戸惑う男女が哀しい「しづやしづ」、若者と岡場所の娼婦の悲劇「雪と泥」、武士の身分を捨て下町に生きようとする若者のあがきを描く「へちまの木」、黒澤明が愛し、「海は見ていた」の脚本の原型にもなった「つゆのひぬま」、説明不要の時代ユーモア「ゆうれい貸家」の全8編を収録。選・解題は、周五郎研究の第一人者、竹添敦子。

【編集担当からのおすすめ情報】 巻末エッセイは作家の山本一力氏。江戸・下町をこよなく愛し、自身も下町に生き、下町を舞台に作品を書き続ける山本一力氏の眼に映る「周五郎の下町」は、周五郎の世界をより深く理解するためには必読です!

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