いつしか与謝野鉄幹・晶子夫婦の名声は逆転し、晶子は流行歌人として一世を風靡する。一方、鉄幹は「明星」の廃刊で、傷心の日々を送っていた。寂しげな夫を見かね、妻は渡仏をすすめる。が、一人になって、その存在の大きさを知った晶子は鉄幹をパリに追う-。葛藤の末、夫婦が辿り着いた晩年の愛の形とは。