19世紀末から今世紀初頭にかけて、西欧中心に「文明の国際秩序」が成立し、日本は日清・日露の二つの戦争を経て帝国主義列強の一員となった。本書は、軍隊、教育などの国家装置が再編・強化され国民統合が一定段階に到達したこの時期に焦点をあて、国際秩序と国民文化の関係をあらためて問い直す。