不当な現実への反逆のため、自己を犠牲にして前進する青年たち-現場で読まれた文学表現からナチズムが理想としたものに迫る。ソヴィエト・ロシアとの思想的模擬戦を展開したゲッベルスの日記体小説『ミヒャエル-日記が語るあるドイツ的運命』(1929)と、ナチズム運動によって神話化された英雄を描いたH・H・エーヴェルス『ホルスト・ヴェッセル-あるドイツ的運命』(1932)の2作品を収録。いずれも本邦初訳。