本書では、弟テオに宛てた書簡や作品から浮かび出てくる人間像を、著者は精神分析を混じえながら、伝統的な書法の伝記というよりは、フィクションのごとく、ちょうどゴッホの絵の中の渦巻のように、過去と未来を螺旋状に展開させていく。又、本書は、仏・フェミナ・ヴァカレスコ賞を受賞した作品である。