もし最期の刻に一曲だけ聴くことができるとしたら、どんな歌を選ぶだろうか-。上村一夫と「港が見える丘」、若山富三郎と「時の過ぎゆくままに」、美空ひばりと「さくらの唄」、戦時中に流れた「ハイケンスのセレナーデ」から「何日君再来」、讃美歌まで、忘れえぬ歌と人にまつわる思い出を名文で綴ったエッセイ集。