「人間関係」といえば、どの学派でも、面接者との関係、すなわち「セラピスト‐クライエント関係」(または治療者‐患者関係)が、特別に重要なものとされている。しかし、それに限らず、生活における人間関係が重要であり、それを活用することが援助に役立つというふうに考えてみよう。家族はもちろん、教師やボランティア、半専門家や非専門家などさまざまな人間関係が重要で活用可能なのである。本書では、そうした形の援助の実際についても豊富に紹介する。