史郎のこれまでの人生は、決して恵まれているとはいえなかった。しかし、そんな自分にもやっとツキが回ってきた。社長令嬢と結婚することになったのだ。しかし、独身最後の遊びと女を誘ったことから、歯車が少しずつ狂い始めた(「梁のある部屋」)。平凡な日常が、たったひとつ、選択を誤ったことで、まるでドミノ倒しのように悲劇へと向かってゆく恐怖を描いた傑作サスペンス短編集。
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