ニホンザルのキキは、五十頭近い群れでくらしている。子どもを亡くしたメスザルに誘拐されたり、子ザルとケンカをしたり、食料を求めて人間の住む地域に足をふみいれたり…。群れの生活のなかで、外敵からの身の守り方、食べ物の取り方を学び、いつしか一人前のサルへと成長していく…。野生動物の生と死、愛、人間との葛藤を描き、生きとし生けるものの命をつたえる動物ものがたり。小学校中級から。