天平9年、平城京の夏を駆け抜けた少年がいた。疫病におかされた都で、ひとり生きる少年・千広。母を亡くし、父の不在をうらみ、かわきかけた心をひと夏の出会いが変えていく…。〈受賞情報〉児童文芸新人賞(第38回)