私たちは、自身の思考や判断、行動などを自分で考えたうえで意識的・主体的に行っていると考えがちです。しかしながら、古くからフロイトなどにより、私たちが意識的に認識していること以外に、「無意識」という意識できていない心のはたらきがあることが指摘されてきました。本書では、そのような概念を「非意識」としてとらえ直し、それを測る新しい方法であるIAT(潜在的連合テスト)とその研究成果について紹介・解説します。長年日本とアメリカで非意識・無意識の研究に携わってきた著者が、進展する研究の熱気を伝えます。