コンピュータは、画期的な道具であり、かつて望遠鏡や顕微鏡が自然科学にもたらしたのと同じような解像力を精神や心に関する諸科学にもたらすであろう。哲学、心理学、社会学といった多くの専門分野とAI(人工知能)における研究成果を総合しようとする努力の中から誕生した本書は、科学や科学知識の分析に対する新しいアプローチを提起している。本書で展開されているように、このアプローチは、AIの発展を通じてお馴染みとなっている図式を拡張し、実証主義、論理実証主義、科学の科学、さらにはパラダイムをも包合するような枠組を可能にしてくれる。