殺人犯として逮補されたロジャーは精神異常の徴候を見せはじめ、その鑑定をうけもった精神科医のアイリーンは調査の過程で、夫の殺人を暴露するキャロルの催眠下の発言に疑問を抱く。彼女が精神療法家としてあらゆる技術を駆使してキャロルの心のなかをさぐるうちに明らかになった真実は、あらゆる想像を超えた衝撃的なものだった…現代精神医学上の問題である"睡眠障害"とグリム童話の名篇を融合させた記念碑的長篇。