1868(明治元)年、現在の飯田市に生まれ、部落差別とたたかいながら長野、大阪、鳥取、兵庫の4府県で先駆的な教育実践をした大江磯吉。部落解放運動がなかった明治期に、みずから培った「忍と力」の哲学を貫いた教師が駆け抜けた34年余の生涯。藤村研究と同和(人権)教育研究30余年の著者が書き下ろした評伝。