本書は経路積分を中心にして、量子力学から場の理論までを扱っている。量子力学では、汎関数空間の直観的な導入から始めて積分測定を丁寧に取扱い、始めて経路積分を学ぶ者にわかりやすい内容になっている。またフェルミオンを経路積分で扱う際に必要な非可換グラスマン数についても多くのページを割いて、詳しい説明を与えている。その後、本書の後半では場の理論の経路積分を導入し、ゲージ場に話をすすめ、ファインマン・ダイアグラムを導出している。最後にはゲージ場の理論の応用や非摂動論的局面までに言及している。