20世紀の科学に残された最大の謎といわれる脳をめぐる研究は、いま急転回をみせている。本書はで、神経生理学から機能局在説の歩みが、また認知科学から強システムである脳機能の総合的捉え方が、そして数理工学から神経モデリングの試みが報告される。これをもとにで、脳と機械、記憶とは何か、「心」をどう見るかなどをめぐって討論され、複雑な脳への科学的アプローチの方法と成果が総合的に提示される。