芝の新堀川に土左衛門が浮き、それを見た娘が「おとうちゃん!」と叫び、大雨で鉄砲水のようにうねる川に入った。通りすがりの遠山銀四郎は、川に飛び込み、娘のお軽を助けた。土左衛門と思われた男は虫の息で「お軽を守ってくれ…下仁田屋と薩摩から…」と謎の言葉を遺し、事切れた。お軽の不幸な生い立ちを知り、義憤にかられた銀四郎は金四郎の助けを借りながら、事の真相を追う。ご存じ遠山金四郎と銀四郎兄弟の悪党成敗を痛快に描く好評時代小説シリーズ第二弾!