戦後、最悪の状態からの再出発となった我が国の社会経済は、次第に復興し、これに伴って我が国の社会保障制度も徐々にその基盤が整備されていきました。こうして、我が国の社会保障制度は、現在、個人の力のみでは対処し得ない生活上の損害を公的に救済し、社会経済の安定・発展に寄与しています。本書は、戦後におけるこうした社会保障制度の発展の歩みを、概ね10年ごと五つの時代に分け、記述したものです。本書は、昨年12月5日に沖縄県で開催された東アジア社会保障担当閣僚会議に提出された報告書を基に、若干の資料を加えて作成されたものです。