本書は、高等教育の新たな社会史の成果の上に立ってさらに積み上げをはかることをもくろんだものである。共同研究アプローチを採用して念入りな調整を試みるとともに、一部は一次統計資料を提示することをめざし、学際的な歴史的展望を提供できるように努めている。イギリス、ドイツ、ロシア、アメリカ合衆国という主要四カ国に限定するとともに、拡張、多様化、機会の開放、専門職化という四つの相互に重なりあう論点に専念することで、各国に共通する変化の動態と個々の国ごとの特性の双方に焦点を合わせた。