『葉隠』は、江戸・元禄時代を生きた佐賀藩の元御側役・山本常朝が隠棲中に口述し、後輩の田代陣基が筆録した語録、回想録である。「武士道の聖典」とされており、激烈な狂気を礼讃している一方で、きわめて常識的な処世の知恵をも教えている「人生の指南書」でもある。現代に活きる百四十篇を選び、テーマ別に整理した上で、現代語訳・注・原文の順に配列。