今世紀初頭、ロンドンのブルームズベリー地区に在るスティーヴン家で、若い知識人たちの定期的な集いがもたれるようになった。彼らは激動する時代に背を向け、新しい感性のあり方を模索した。その特権性・独善性ゆえに批判されながらも、彼らはやがて絵画、文学、批評、学問などの場で独自の仕事をなして世の耳目をひくことになる-。ケインズ、ストレイチー、ヴァネッサ、ヴァージニア姉妹の織りなした、友情と別離の青春を綴る。