大学二年の春。清水あやめには自信があった。世界を見るには感性という武器がいる。自分にはそれがある。最初の課題で描いた燃えるような桜並木も自分以上に表現できる学生はいないと思っていた。彼の作品を見るまでは(「しあわせのこみち」)。書下ろし一編を含む扉の開く瞬間を描いた、五編の短編集。(講談社文庫)
この道がずっと続けばいいと思うこともある。
ここから早く抜け出したいと思うこともある。
待ってて。きっと扉は開くから。
書下ろし短編「冷たい光の通学路」収録!
大学二年の春。清水あやめには自信があった。世界を見るには感性という武器がいる。自分にはそれがある。最初の課題で描いた燃えるような桜並木も自分以上に表現できる学生はいないと思っていた。彼の作品を見るまでは(「しあわせのこみち」)。
文庫書下ろし一編を含む扉の開く瞬間を描いた、五編の短編集。