1949年9月26日、東京・恵比寿に19名の経営幹部が集められた。GHQによる8週間に及ぶ経営講座が始まる。のちに品質管理の飛躍的向上の原点と言われる「CCS経営者講座」である。だが、この講座は品質管理のみを教えるものではなかった。テキストの1頁目は「企業の存立意義は何か」で始まる。まさに経営全体の「質」を問うものであった。講座から半世紀。埋もれた史実の発掘を通し、混迷する日本企業に経営の原点と企業の存在意義を問う。