「わぁい、戦いだぁ、戦いだぁ!」少女・羽江は手をバタバタしながら、クルクルまわり、嬉しそうに声をあげる。「戦いのおどりじゃなくて、勝利を祈るおどり…なのかね??」奇策"釣り野伏せ"のために総司令官-つまり、最後尾を任された九峪はのほほんとした青空のもと呟いた。割り切れない一抹の不安を抱きながら。(この戦い、勝てるのだろうか?)そのころ、先鋒部隊を率いる火魅子候補伊万里は最前線にいた。血糊に塗れた剣でひたすらに敵を斬りたおす。練度の高い敵、狗根国軍と自軍との戦力差は十倍以上。圧倒的不利な状況の中、戦いは激しさを増していった…。大好評、ジャパニーズ・ファンタジー第三弾。