遊馬は走った。そして、叫んだ。「麻衣子!」手を伸ばした先には、浮上を始める巨大な発光する円盤。その球状の窓には、蛸型の生物に巻き付かれ助けを求める相棒の姿があった。瞬間。UFOはかき消すように消滅し、遊馬は地に膝をついた…。オカルト新聞の少年記者・天瑞遊馬。彼は過去にUFOに誘拐され金属板を埋め込まれた少女・赤城睦月の取材を進める。同じ時期、東京では謎の円盤が目撃される…。相棒の聖麻衣子の誘拐。襲いくる宇宙人。事件の謎は、さらなる謎を呼ぶ。混沌とする状況の中、遊馬は、怪人・猟奇王と手を組むことを決意するが…。夜空なお暗き昭和29年を語る冒険ミステリー第三弾。