本書は、服装史といっても、原始より19世紀当時の世界各地の衣装・装飾品・風俗などまで網羅し、いわゆる百科全書ともいうべきもの。また、金銀刷りを含む多色刷りの豪華さと、気品ある優雅な姿形が、デザインの参考としても、鑑賞用としても優れているばかりではなく、詳細な解説は、歴史的にも貴重な資料といえる。本書では、その中から中世ヨーロッパの衣装を中心に抜粋し、可能な限りの解説を収録した。